大腸内視鏡切除後の合併症

大腸ポリープの内視鏡切除は日帰りで行えるほど負担は少なく、安全性の高い手術です。ただし、手術であるため、術後出血などの合併症を起こす可能性はゼロにはできません。

大腸ポリープ切除を行った場合、切除でできた傷は基本的に3週間程度で治癒します。その期間は、出血や穿孔といった合併症が起こる可能性があります。合併症を起こす可能性は最初の1週間が高く、それから徐々に低下していきます。術後1週間程度、運動や長距離移動を控えることで、さらにリスクを低減できます。

 

〇術後出血

数百例に一例程度の頻度で発生するとされています。術後2-3日に生じることが多く、時間経過によって低下していきます。更に少量の血液が混じる程度の場合は、自然に止血されることが多く、安静に過ごすことだけで改善します。ただし、出血が多く便全体が血液といった状態の場合には、受診して内視鏡による止血処置を受ける必要があります。

 

〇大腸穿孔

穿孔は、腸管に穴が開いてしまった状態で、緊急に開腹手術を行う必要があります。頻度は数千例に一度程度で、主にポリペクトミーの通電で粘膜下層までダメージが及んでしまったり、大きなポリープを無理矢理切除したりといったことで起こります。術後2-3日に生じることが多く、時間経過によって低下していきます。